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そよ風通信

第142回 「貝殻」 【2015年7月】

7月になると、海開きがあって泳ぐのが好きな人は楽しめる季節ですね。

 

私は海に行ってもあまり泳ぎが得意ではないので、ほかの人が水の中ではしゃいでいるのを尻目に砂浜で波に足を濡らして遊んだり、貝を拾い集めて時間を過ごします。

 

砂浜には巻貝の貝殻や、平べったいのや、色々な形のものがあって、いくら拾っても飽きません。

 

砂の中に沈んでいる貝殻は、もう中の生きている部分がなくなってしまってその名の通り「抜け殻」なのですが、美しい色をした殻が波に少し揺られながらきらきら光っているのを見ると、同じ貝殻でも大きさや色の濃さがそれぞれ違っています。

また、殻についた傷や藤壺などにも様々な個性があり、その殻を持っていた貝の年齢や「生き様」のようなものを感じさせます。

 

私は紅色の貝殻が特に好きで、それを集めて並べてみると本当に宝石のように美しく、どうしてこんなに綺麗な殻の中に入っていたのかと不思議に思うくらいです。

その他の貝も、白い色にほんの少し紫の筋が入っていたり、白と黒のしましまや複雑な幾何学模様だったりと、おしゃれで楽しいものが多いことに驚かされます。

 

貝が身を守るためだけに殻に入っているとしたらもっと硬くて無骨でもいいし、自分をアピールするならもっと大きくてもいいのに、それが可憐な形や色彩である事には何か大きな意味があるのかもしれないと考えてしまいます。

 

でも、もし貝に

「どうしてこんなに綺麗じゃなくちゃいけないのか」

と聞くことができたら、

「どうして綺麗じゃいけないのか」

と涼しい顔で答えるかもしれません。

綺麗な方が楽しいし、いいじゃん、と思っているような気もします。

 

砂の中から拾い集めた手の平の貝殻を眺めてみて、その貝が生きている間海の底で砂を吐きながら動き回る魚たちの足元をそっと彩っていたと思うと、その一生がいかに楽しいものであったかと想像します。

                                        (C)